こんにちは。
マンガ大賞2021が決まりましたね。
普段はあんま興味なくて結果が出てから存在を知る、程度の認識でしたが
今年は今絶賛大ハマり中の「推しの子」がノミネートされてたのでちょっと注目してました。
まだ連載初めて1年くらいなのであまり期待はしてなかったのですが推しの子は5位と大健闘、
こりゃ来年は決まったな新規にドヤ顔で古参マウントとっちゃるわいと思ったのはさておき。
あの超絶面白い【推しの子】を差し置いて大賞となった作品は一体どんなもんなのかと興味を引かれないわけもなく。
見ればいつもの意識高い系漫画ではなくなんと僕の大好きなファンタジーじゃないですか。
なろうの影響かある時期から急激に増えましたねファンタジー漫画。
僕はガンガンとかGファンタジーとか買ってた人間なんで大歓迎ですよ。
で、あらすじも非常に興味深くノータイムで電子書籍で購入。
読んで見た。
なにこれオモシロ!
というわけで新参者のわたくしめが慧眼あふれる古参の皆さんに頭を下げつつ
「葬送のフリーレン」を紹介します。
内容紹介
「葬送のフリーレン」は「山田鐘人」氏原作、「アベツカサ」氏作画の漫画。
週刊少年サンデーで連載中。
まずは公式あらすじ
魔王を倒した勇者一行の後日譚ファンタジー
魔王を倒した勇者一行の“その後”。
魔法使いフリーレンはエルフであり、他の3人と違う部分があります。
彼女が”後”の世界で生きること、感じることとは--
残った者たちが紡ぐ、葬送と祈りとは--
物語は“冒険の終わり”から始まる。
英雄たちの“生き様”を物語る、後日譚(アフター)ファンタジー!
ふんわりしてるのでwikiから抜粋。
魔王を倒して王都に凱旋した勇者ヒンメル、僧侶ハイター、戦士アイゼン、魔法使いフリーレンの勇者パーティ4人。10年間もの旅路を終え、感慨にふける彼らだが、1000年は軽く生きる長命種のエルフであるフリーレンにとっては、その旅はとても短いものであった。そして50年に一度降るという「半世紀流星」を見た4人は、次回もそれを見る約束をしてパーティを解散する。
50年後、すっかり年老いたヒンメルと再会したフリーレンは、ハイターやアイゼンとも連れ立って再び流星群を観賞する。その後にヒンメルは亡くなるも、彼の葬儀でフリーレンは自分がヒンメルについて何も知らず、知ろうともしなかったことに気付いて涙する。その悲しみに困惑した彼女は、人間を”知る”旅に出るのだった。
このあらすじが秀逸で即行購入を決めた。
というわけで魔王を倒したあとの勇者一行の物語です。
わりと「小説家になろう」ではよくある設定。
俺つえースローライフだったり、追放されて復讐したり、逆に魔王になったりいろいろなパターンがすでに何作もあります。
すでに伝説となった勇者パーティーがたまに集まって昔の思い出話をしたり、昔救った国に行ってこっそりまた救ったり、因縁の相手と再戦したりと結構面白いんですよね。
この作品も例に洩れずそういうところももちろんあるんですが。
特徴的なのは主人公がエルフだということ。
しかも勇者ではなく魔法使い。
しかもクールロリエルフ。
10年の大冒険も1000歳超えの彼女にとってはほんの少し。
ドライでクールで感情の起伏が少なくわりと生活だらしないエルフ。
この十年も寄り道程度の記憶なんだろうな、とドライにとらえていましたが、
勇者が年老いて死んだ時自然に涙が流れました。
そしてこのたった10年が自分の中でとても大切なものだったと気づきます。
しかし当時の彼女はそのことに無頓着で、仲間は何を考えていたのか全然知ろうともしなかった。
そうしてエルフのロリバb、少女フリーレンは人が何を思って生きているのか、当時仲間はどんな思いだったのかを知るため、あと趣味の魔法収集をするために旅にでます。
そんな話。
……いいね
こういうの大好き。
一人だけ不老の主人公が悠久の旅に出ていろいろ出会いと別れをくり返して、過去の功績でどうなったのか知ったり。
昔の楽しかった思い出を再確認したり、たまりません。
女主人公なので余計なハーレムもなく、最強魔法使いなので強敵に苦戦することもなく、のんびりとかつて自分が救った世界を旅するわけです。
絵柄も非常に幻想的で笑える部分も切ない部分もバランスよくあり、
回想ばかりあるわけでもなく、しっかりと今を生きている。
とにかく漫画として非常にうまい。
似たようななろう小説をコミカライズしても絶対ここまで面白くできないと思わせられるほど。
これはマンガ大賞ですわ。
回想が毎回切ねえ……
フリーレンの旅も進むごとに仲間が増えてきたりします。
奇しくもフリーレンの立ち位置が勇者ポジションになっていたりして。
そんな旅の途中、何気ない出来事一つ一つに昔の仲間との記憶が思い出されます。
それがもう悲しいやら美しいやら…基本的に楽しい思い出なんですけどね。
あの時の仲間の言葉はこういう事だったんだ、とか、勇者ならこうするだろうな、とか
まさに追憶の旅といった感じ。
なので基本的にしっとりとしたお話。
しかもギャグセンスも妙に高くクスクス笑えます。
時間の進みが容赦なく早い!と思ったら
主人公はほぼ不老なので容赦なく時間が過ぎてかつての仲間もパタパタと死んでいきます。
このままのペースでいくのかなー、まあ嫌いじゃないけど昔救われた当事者とかもいなくなっちゃうなぁ。
と思っていましたがそうでもありませんでした。
途中で人間の女の子を弟子にします。
なのでその子がある程度成長するまではかなりのハイペースですが18歳あたりから物語の目的がはっきりすることもありゆったりペースになります。
この手の話だとだいたい、速攻で時間進めて弟子を章ヒロイン扱いさせてさっさと歳で退場するパターンと、ここからが本編だ、と全然時間が進まなくなるパターンがあります。
この作品今のところ後者なんですが、もし長期化されるとしたら今の目的達成と同時に時間早回しで弟子退場となりかねない雰囲気。
あまりじっくりやられると愛着も沸いて別れが死ぬほどつらいことになるのは確定的明らか。
今のうちに覚悟を決めた方がいいのか、それとも今の状態のまま物語が終わるのも望むべきか(どのみち最終回で死んでそうだが)。
長期化の伏線らしきものはチラホラあるんですよねぇ、勇者の剣とか、あれだけでかなりのお話が作れそう。
大切な仲間が幸せな人生を送って老いて死ぬのを見届ける、不老ものはここが辛いところでもあり面白いところでもありますね、
なろうの場合謎のチートにより弟子も不老化することも多々ありますがこの作品はそういうのなさそうです。
キャラクター所感
フリーレン 主人公 1,000歳超えのエルフの偉大な魔法使い、見た目はロリ。基本的にクールでドライ。生活はだらしなくミミックによくハマる。勇者パーティーにいたころは周りが面倒を見てくれたが、今度の旅ではお姉さん風を吹かしてくる。時間感覚が実にエルフ。
フェルン 弟子 勇者パーティーの僧侶が晩年拾った人間の少女。魔法の才能がありフリーレンに預けられた。真面目で信心深く、だらしのない師匠の世話をよく焼いている。貴重なツッコミ。
シュタルク 戦士 勇者パーティーの戦士の弟子、人間。臆病でヘタレで馬鹿だけど根は優しくて才能は凄い。よく死にそうになる。
ザイン 僧侶 旅の途中で遭った冒険者に憧れながらなれなかったおっさん。実はとんでもない僧侶の才能を持っているが酒に女にギャンブル好きなろくでもない僧侶。ひねくれているが大人なので子供二人にいいアドバイスをしたり渋い活躍をする。
ヒンメル 勇者 フリーレンと仲間と共に魔王を倒した勇者、人間。ナルシストで自分のカッコいい像を各地に作らせたりするがそれも一人残されるフリーレンのため。物凄く良いヤツでお人よし。王さまにため口利いて処刑されそうになったりおもしろエピソードも多い。
ハイター 僧侶 勇者パーティーの僧侶、人間。酒が大好きなダメ僧侶だが外では真面目で慕ってる人はたくさんいた。勇者の死後もかなり長生きしたがフェルンをフリーレンに託して大往生。フリーレンを気にして各地にフラグをいろいろ残した模様。
アイゼン 戦士 勇者パーティーの戦士。無骨で不器用で口下手ないかにもなドワーフ。人間よりは長生きだがせいぜい300年、1000年以上生きるエルフほどではない。すでに歳でもう戦えないからと弟子のシュタルクを連れていくようにフリーレンに頼んだ。
葬送のフリーレン
そんなわけで紹介してきました「葬送のフリーレン」
いや面白かった、たまには受賞作品読んで見るもんですね。
現在6巻まで発売中
まんが王国で各巻試し読みできます。
サンデーうぇぶりのアプリで6話までと最新話の一つ前が無料で読めるのでまずはそれを見てみるといいかも。
てゆうか一話からかなり泣ける。
というわけで今回はこの辺で。
ではまたノシ
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