こんにちは。
最近なろうでハマってる作家がいます。
その名も「守雨」氏。
50話ほどの中編作品を多数投稿されていて、
そのどれもが綺麗にまとまっててほっこり幸せなストーリーで非常に癒される。
ざまぁとかチートとかもなし、
優しくて強い女の子が優しい世界で優しい恋愛する優しい小説。
最近だとランキングに上がってた「シャーロット〜とある侍女の城仕え物語〜」とか。
とにかく最近のぼくの疲れた心にこの方の小説が染み渡るわけです。
というわけで今回は雨守作品を一言レビューで紹介。
多数作品出してどれも文庫本1巻程度の長さなので見やすい。
シャーロット〜とある侍女の城仕え物語〜

シャーロットはランシェル王国の王城で働く侍女だ。
月に一度のお休みの日はいつも朝早くお城を出て実家へと向かう。
「両親が帰って来ているかもしれない」
毎月そう思いながら遠くの家まで早足で帰る。そんなシャーロットには彼女自身も知らない大きな秘密があった。秘密を知らないままシャーロットはお城で働き続ける。
美しく働き者のシャーロットは城の中で注目を集め始めるが、彼女自身は今は男性に心を動かしている余裕がない。帰ってこない両親を待ち続けているし、仕事をこなすのに精一杯だからだ。
『両親はどうして帰ってこないのか』
心を塞ぐ疑問を抱えながらひたむきに働くシャーロット。彼女のお城や森の中の家での暮らしぶり、出会う人々との心温まる交流が描かれます。
おとなが読む童話です。
シャーロットは人里離れた森の奥で両親と一緒に狩り暮らしをする女の子。
しかしその正体は隣国の王女、陰謀で王弟に殺されそうなところを騎士とメイドに預けられたのだ。
という話だが別に王位を奪還したりすることはなく、誰もいない森から出て都会で友達作って楽しく仕事する話。
一流の騎士と上級侍女に仕込まれた技で成り上がってくのが面白い。
手札が多めのビクトリア〜元工作員は人生をやり直し中〜

ハグル王国の工作員クロエ(後のビクトリア)は、とあることがきっかけで「もうここで働き続ける理由がない」と判断した。
そこで、事故と自死のどちらにもとれるような細工をして組織から姿を消す。
その後、二つ先のアシュベリー王国へ入国してビクトリアと名を変え、普通の人として人生をやり直すことにした。
ところが入国初日に捨て子をやむなく保護。保護する過程で第二騎士団の団長と出会い好意を持たれたような気がするが、組織から逃げてきた元工作員としては国家に忠誠を誓う騎士には深入りできない、と用心する。
ビクトリアは工作員時代に培った知識と技術、才能を活用して自分と少女を守りながら平凡な市民生活を送ろうとするのだが……。
工作員時代のビクトリアは自分の心の底にある孤独を自覚しておらず、組織から抜けて普通の平民として暮らす過程で初めて孤独以外にも自分に欠けているたくさんのものに気づく。
これは欠落の多い自分の人生を修復していこうとする27歳の女性の物語です。
凄腕のエージェントがブラックな職場を抜け出して、一般市民として暮らす話。
殺伐とした職場から一転して優しい人たちと触れ合ったり、追手がきたり、逃げ出したり、そんな話。
小国の侯爵令嬢は敵国にて覚醒する

豊かな小国サンルアン王国の宰相の娘にして侯爵令嬢のベルティーヌ。
二週間後の結婚を控えていた幸せなある日、自国が直接関わってはいない戦争の賠償金の一部として戦勝国に嫁ぐことになってしまう。
絶望と諦めを抱えて戦勝国へと嫁ぐ旅を経て到着したベルティーヌは、生まれてこの方経験したことのない扱いを受ける。
「私はなんのために生まれてきたのか」と放心するが「もう誰も私をこれ以上傷つけることができないくらい力をつけて強くなってやる」と思い直す。
おっとりと優雅に生きてきた侯爵令嬢は敵国で強く生まれ変わり、周囲を巻き込んで力をつけていく。
商売の国から貧乏国へ人質同然に送られたが、当の貧乏国からは要らないと言われ冷遇される。
キレた令嬢はその商人としての才覚を覚醒させ家出。
独立し店を持ち、個人で貧乏国を富ませ、ホテル王として君臨する話。
商売でなり上がってくのが非常に面白い。
砂漠の国の雨降らし姫〜前世で処刑された魔法使いは農家の娘になりました〜

アレシアは『眠っている時に雨を降らせる力』を持っている。
両親はそんなアレシアを守るために大変な努力をして娘の力を隠していた。
ある日、アレシアは自分の前世での記憶が甦る。アレシアは昔、水系魔法に秀でた魔法使いアウーラだった。国のために前線で戦い、国王との婚姻も決まっていた。しかし、謀略による冤罪で二十三歳の時に処刑されてしまう。
そんな前世だったからこそ、今世では名誉や地位よりも平凡で穏やかな暮らしを守りたい、誰かの役に立ちたいと願う。
眠ると雨を降らせる女の子アレシアが前世での後悔を踏まえて人に優しく前向きに生きていくお話です。
少女時代から成人までの長期間が描かれます。
ゆったりした展開です。
眠っている間に雨を降らせる不思議な女の子。
国土のほとんどが乾いた国だが、その子の周りだけは楽園のようになった。
狙われまいと必死に隠す両親だが、段々力は大きくなる。
いよいよ隠し切れなくなり、王子に力を知られるが……
という話。
めっちゃ優しい世界で物凄くほんわかする。
書籍化済
砂漠の国の雨降らし姫 ~前世で処刑された魔法使いは農家の娘になりました~
再婚なんてお断り

オルブライト伯爵家の一人娘アンバー・オルブライトは侯爵家の三男ブランドン・オルコックと政略結婚した。
侯爵家側の要求はただひとつ。オルブライト家の財政管理をブランドンが行うこと、というものだった。
なのにそのブランドンはある朝、娘のような年齢の侍女キャシーを連れて家を出た。
その夜、アンバーは使用人たちに命じて盛大なお祝いの会を開く。なぜなら……。
そして、商才がある、いや、ありすぎるゆえにアンバーは窮地に陥る。どう解決しようかと苦悩していると、美しい客人の男がとある提案をする。
彼の驚きの計画とは。
商才がかけらも無い旦那が侍女と駆け落ちして出奔。
涙を流して喜んだ主人公は使用人たちと盛大にお祝い。
今までこの家が潰れずに無事だったのは影で主人公が商売をしていたからだった。
これで堂々と商売出来るとばかりに仕事に精を出し、次々と成功を収める主人公。
向かうところ敵なし、一生独身宣言。
ところで顔はいいけど行き倒れの男を拾ったのだけど……
こんな話。
ペンダント!~ツイてない私がとびきりの幸せをつかむまで~

伯爵家の長女アリスは、婚約者と出かけた帰りに倒れている汚れた老婆を見つける。知らぬ顔はできずに老婆を介抱し家に連れ帰り、食事をさせた。
老婆は「あなたには女神シルヴァーナの気まぐれがまとわりついている。あなたの不運続きはそのせいだ」と言う。そして親切にしてくれたお礼にと水晶玉の付いたペンダントを置いて姿を消す。
その日、透明だったペンダントの水晶玉の中にとある物が見えて……。
人生にこれといった希望を持たず親の価値観、貴族の常識に自ら縛られて生きていた優等生のアリスは、老婆に貰ったペンダントをきっかけに自分のやりたいことに必死に取り組むようになる。
しかし活発に行動するようになっても不運はやってくる。ペンダントに助けられながら乗り越えるが……。
「女神シルヴァーナの気まぐれからほんとに逃げることができてる?なんだかトラブルが大きくなってない?」
アリスは愚痴りながらもトラブルに立ち向かう。
覇気のない大人しい貴族令嬢だったアリスが、ペンダントを手にしたことをきっかけに自分のやりたいことのために全力投球する女性へと変わっていく。
ある日謎の老婆に、この先に自分に起こる不幸が分かるというペンダントを貰う。
いままで不幸続きだった主人公だが、自分だけが助かることを良しとせず、巻き込まれる人々も救おうと奔走する。
ついてないない少女が不運に負けず、
他人を思う優しい心で乗り越えていき幸せになる話。
書籍化済
妹はたいてい憎まれ役〜でも楽しく生きなきゃ人生もったいない!〜

私の母は貧乏で子沢山の男爵家から裕福な伯爵家に後妻として嫁いだ。私はその母が産んだ娘。
優雅な貴族令嬢として育ったお姉さまには母娘ともども嫌われている。
よくある令嬢物語だと私は必ず最後には酷い目に遭う立ち位置だけど、人生は一度きり。人生を楽しんだ者勝ち。
天才マリアンヌが周囲の人たちに支えられながら孤児救済や領地改革、乗り物を発明したりと秀でた頭脳を使って多くの人のために活躍する。
皆に愛され慕われて、温厚な第二王子にも興味を持たれる。
才能と行動力で自分の人生を切り開き、周囲の人たちの人生をも明るく照らす、そんな天才少女のお話です。
転生者でもないのに現代知識チートで無双する令嬢の話。
一見ざまぁものだけど全然そんなことなく、
優しい世界で争いも陰謀もなく発展させていくのが気持ちいい。
結婚後の続編もあり、そちらもまた面白い。
「守雨」作品がめっちゃ良い
そんなわけで紹介してきました「守雨」作品。
まだあるけど全部紹介してもしょうがないのでこの辺で。
とにかく優しい世界でほどほどにドラマがあり、嫌みのない相手役、幸せな老後、と非常に癒される。
ほとんど書籍化決定しているけど、実際に書籍化してるのは今のところまだ2冊だけ。
ざまぁやチート、転生、陰謀、追放に婚約破棄とかのテンプレに疲れた人に超おすすめです。
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