こんにちは。
今回も僕のブックマークリストに入っているお気に入りの小説で
新刊の発売日が近いものがあったので、
そちらを優先して紹介しようと思います。
今日ご紹介するのはこちら
勿論、慰謝料請求いたします!【電子特典付き】 (ビーズログ文庫)
疑似悪役令嬢もののライト恋愛小説
内容紹介
「勿論、慰謝料請求いたします!」は「soy」氏著の恋愛ライトノベル
イラストは「m/g」氏
まずは公式あらすじ
お金儲けが大好きな伯爵令嬢の私、ユリアス。
結婚も商売(ビジネス)だと侯爵令息との婚約を決めたのに「絶対に婚約破棄してやる!」と言われた。
原因は最近転校してきた庶民上がりの令嬢。
なぜか彼女の行動に既視感が……って、巷で人気の恋愛小説の主人公(ヒロイン)になりきってない?
その上私を悪役令嬢に仕立て上げるつもり!? 上等です! それなら慰謝料いただきます!
転生なしの現地主人公による悪役令嬢モノです。
なぜかなろうの恋愛モノの上位はほぼ悪役令嬢もので占められており、
主人公は転生、非転生限らずだいたい悪役令嬢ポジションで
多くの場合冒頭で婚約破棄を突きつけられてそこからストーリーが始まるというテンプレパターンが存在します。
これもまた例にもれずその一つ。
僕は男ですが妹がいたので少女漫画もたしなんでいたりしたわけで、
恋愛小説だって抵抗ないのでいくつか読んでます。
これは僕的にかなり好きな一冊。
あらすじの通り主人公はお金儲けが大好き、間違ってはいけないのが「お金」が大好きじゃなくて「お金儲け」が大好きということ。
とにかく新しい商売や商談、契約などが好きで、自ら有能な人材をスカウトしたり本や服、宝石など幅広く事業を広げている伯爵家のお嬢様な主人公ユリアス。
爵位が上の家と結婚すればもっと大きい商売が出来るかなと軽い気持ちで
お金目当ての落ちぶれ気味の侯爵家の子息と婚約しました。
学園を卒業したら結婚かなと思いきやこの男、どうやら浮気をしているらしい。
お相手はもと平民の伯爵令嬢バナッシュ。
侯爵子息はとんでもないアホなので、親がお金のために頼み込んで婚約したのにユリアスに向かって
「お前とは結婚しない」と言い放ちます。
ユリアスはめっちゃ冷めた性格してるので「ふーん」という感じで愛などはなからない。
まあ婚約破棄するなら仕方ない、慰謝料請求いたします。と浮気の証拠集めをして徹底的にやつの資産を没収しようとしかけます。
こんな導入。
どこが悪役令嬢なのかというと、このユリアス、文才のがありそうだという理由で王子の乳母をしていたニンフという妖精のハーフに、
自分の周りの人物をモデルにした小説を書かせて大ヒットを飛ばしていました。
モデルは王子や乳兄弟、侯爵子息、ユリアスの兄などで、平民上がりの伯爵令嬢が攻略していくというまさに乙女ゲーといったもの、
そしてユリアスは主人公をいじめる悪役令嬢。
もちろん創作なのでいじめたりはしていないが、なんだかあのバナッシュ譲の行動があの小説と酷似しているような……実際に侯爵子息はあっさり落とされたし……
そしたらなんとニンフには予言をするという性質があるというではないですか、じゃああの小説は預言書?
という感じで悪役令嬢要素を盛りつつ、被害が確定している王子(あとシスコンの兄)と共に預言書問題の解決と浮気の証拠集めに奔走する、という内容。
文体はわりとあっさりしていて結構サクサクと進みます、主人公も商売以外には結構クールで愛ってなんですか?という鈍感クールタイプ。
お相手はお気に入りの場所で昼寝していたら
突然侵入してきたユリアスに成り行きで証拠集めの手伝いをさせられて、
そのまま預言書のこともあり一緒に行動するようになった王子。
ため息の多い、巻き込まれタイプ。
こんなふたりがサバサバとしたテンポの良い会話をし、少女漫画特有の男のストーカー気質も無く、距離感も程よいのですごくさっぱり読めてなんか心地よいです。
性質上男キャラも多く出てきますが、メインに絡むのは王子一強で次点で兄、他にも言い寄ってくるキャラがいないでもないですが
はっきりとした性格の主人公なのでバッサリ断ってくれるので逆ハーレム感もなし。
なので男の僕でも非常に読みやすく、たまに出てくるラブコメ読みたい欲求を程よく満たしてくれます。
ちなみに男向けのラブコメは無駄にハーレムしてギスって逆にストレスが溜まるのでNG。
とここまで書いて、果たして男が書いた女向け恋愛小説のレビューに需要があるのか疑問が出てきた(今更)。
ま、まあさっぱりした手軽でストレスフリーのラブコメを求めている人にはこの小説、おすすめです。
キャラクターについて

ユリアス 主人公 お金儲けが大好きな伯爵令嬢。といってもゲスいキャラではなく、おしとやかで物腰柔らい令嬢、ただその意識の上位にお金儲けがあり、みんな仲良くなればそれだけ利益があるよね、という、無駄を嫌い、お金になりそうなら元敵でも味方にして再利用しようとする性格。
ルドニーク 王子 破天荒なユリアスに振り回される苦労人気質な王子。不幸属性。ドラゴンの加護をもって国最強の魔法使いという設定だがあまりフォーカスされない、ユリアスには「便利そうですね」といわれて怒るどころか嬉しそうにするあたりかなり尻に敷かれてる。
ローランド お兄様 もの凄いシスコン。優秀な次期宰相候補、王子とも気安い仲で、ユリアスが王子と仲良くしているとよく「殺しますよ?」と言ってくる、王子に対して。ユリアスが恋愛に無知なのは間違いなくこの兄のせい。
バナッシュ 元平民の伯爵令嬢 思い込みが激しく自分と境遇が似ている小説にのめり込み、その小説の通りに行動すれば王子とも結婚できるに違いないと突っ走る勘違い少女。勘違いだがその行動力は凄まじく、夢を現実にしていく。
ラモール ユリアスの婚約者の侯爵子息。とてつもないアホでざまぁしがいのあるキャラ。
マイガ― 王子の乳兄弟 ドМの変態。過去にユリアスに救われ、今はユリアスの店の従業員。ユリアス至上主義でユリアス大好きだが変態なので相手にされてない。
マチルダ 小説家 マイガ―の母で王子の乳母、ニンフのハーフ。なんとなく書いた小説が預言書になってしまったが気にしない、むしろ面白がっている。
一巻時点だとこれくらいですが二巻以降にライバルキャラなどが増えていく感じですね。
勿論、慰謝料請求いたします!
というわけで紹介してきました「勿論、慰謝料請求いたします!」
この小説は現在3巻まで発売中。

勿論、慰謝料請求いたします!【電子特典付き】 (ビーズログ文庫)
そして6月15日に4巻が発売されます。
勿論、慰謝料請求いたします! 4【電子特典付き】 (ビーズログ文庫)
あらすじ読む感じ、この巻はWebではまだ公開していないエピソードだと思われますので、Web版を読んだ人でも新鮮に読むことが出来そうで楽しみですね。
コミカライズ版も発売中
勿論、慰謝料請求いたします!(コミック) : 1 (モンスターコミックスf)
一巻は主人公鈍感で、王子も積極的なキャラじゃないので恋愛色うっすいですが、
徐々に、ほんと徐々にユリアスがデレてきます。
とにかくストレス展開が無いので心地よい気持ちで二人の恋愛を眺めていられます。
濃厚なラブコメに疲れた方に是非おすすめです。
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