なろう小説「転生貴族、鑑定スキルで成り上がる ~弱小領地を受け継いだので、優秀な人材を増やしていたら、最強領地になってた~」がかなり面白い

なろう系

こんにちは。

今回も小説家になろうでお気に入りの作品を紹介&レビュー。

今日ご紹介するのはこちら


転生貴族、鑑定スキルで成り上がる ~弱小領地を受け継いだので、優秀な人材を増やしていたら、最強領地になってた~ (Kラノベブックス)

一風変わった鑑定戦記モノ

内容紹介

転生貴族、鑑定スキルで成り上がる ~弱小領地を受け継いだので、優秀な人材を増やしていたら、最強領地になってた~」は「未来人A」氏著の異世界ファンタジー戦記。

イラストは「immy」氏。

まずは公式あらすじ

アルス・ローベントは転生者だ。
卓越した身体能力も、圧倒的な魔法の力も持たないアルスだが、
「鑑定」という、人の能力を測るスキルを持っていた!

ゆくゆくはローベント家の長男として家を継がねばならないアルスは、
鑑定スキルを使い、有能な人物を出自に関わらず取りたてていく。

「類い稀なる才能を感じたので、私の家臣になってほしい」

アルスが取りたてた有能な人材が活躍し、領地の発展という大志は燃え上がる――!

こんな感じ。

なろう代表チートスキルの一つ「鑑定」持ちの転生者が貴族として人材発掘して成り上がっていく話。

まあ設定としてはありがちというか、ほぼテンプレ化してますので初期設定には触れないのがなろうの暗黙のルール、重要なのは中身、同じような設定で自分好みの話を見つけられるのがなろうのいいところ。

ってことで、この「転生貴族、鑑定スキルで成り上がる」個人的にめっちゃヒットです。

鑑定スキルというとどうしても世界観がRPG寄りというか、ゲームっぽくなってしまうんですよね、ステータスオープン(笑)とか、レベルだどうこうスキルがどうこう……

うまく料理しないと薄っぺらくなってしまう要素ですが、この作品はうまくやっています。

まず主人公は鑑定スキルと言ってますが、この世界には魔法はあれど制限付き、スキルなんて無く、人の才を見抜く、嘘を見破る、などの特別な才能をもった人がたまにいる、程度で認識されてます。

なので主人公以外ゲームっぽくなく、その世界を必死に生きていると感じられます。

次に主人公はちゃんとした貴族だということ。

これなろうでありがちなんですが、転生してずっとそこに生きてるのにまったく貴族っぽくないやつや、部下にため口や気安い言葉を強制するやつ、なぜか冒険者になったり、貴族=窮屈で不自由、みたいな世界観ブレーカーな主人公多いんですよね、これあまり好きくない。

その点この主人公はとても貴族らしく、一人称は私、領民が第一でお家の発展や領地の拡大に熱心、戦争で手柄立てて立身出世を目指したりと、ちゃんとこの世界に生きている感じがして僕的にはとても高ポイント。

だからと言って残酷なわけではなく、ちゃんと日本人らしい倫理観や優しさと持っていて、殺伐としているわけではないです。

日本人の特性の過剰に謙虚な点や能力を隠す点もそれほどなく、ほどほどに自分を出すのも〇、謙遜が過ぎるのもストレスですからね。

そして鑑定スキルはよくあるアイテムとかの性能を見抜くものではなく、あくまで人限定、しかもRPGではなく、主人公が前世で好きだった野望系SLGのようなもの、つまりその人の「統率・武勇・知略・政治・野心・適正」のみを数値化する、というもの。

このためよくあるRPG風とは一風変わった、戦記SLG的な雰囲気でとても新鮮。

人材発掘に特化してるので、余計なチート要素がなく、純粋に仲間集めを楽しめます、

仲間集め楽しい

RPGでもSLGでも仲間集めって楽しいですよね、新しく立ち寄った町とか敵に高いステータスをもっている人がいたら、おお!ぜひ仲間にっていろいろ説得したり、ユニーク個体だと仲間にするイベントをこなしたり、そして仲間にしたらその高い能力に助けられたり。

この小説はそれが詰まってます、とにかく仲間集め楽しい。

主人公は貴族の当主なので、冒険者とかと違っていくら仲間がいてもOK、軍を強化するためにどんどん仲間を増やせます。

しかしただ強い人をスカウトすればいいわけではなく、鑑定では「野心」というものも見えます、

これが高いと裏切りやすい、だが能力の高い人は野心も高い。

仲間にしたはいいが本当に大丈夫なのか、この先も仲間でいてくれるのか、とドキドキで、それでも自分に忠誠を誓ってくれる、となると良いカタルシス要素になりますね。

一応戦記なので戦争はありますが、準備や調略などを主人公が能力を駆使してがっつりやり、戦闘自体はあっさり終ります。

あくまで鑑定スキルによる成り上がりを主軸に置いている感じなので、話をさっさと進めてほしい自分としては有り難いです、

主人公自体は弱いですし、貴族としては後ろにいるのが正しいですしね。

話の序盤の流れとしては

転生して赤子スタートのアルス、

弱小領地貴族の長男として生まれたが、所属する帝国は内乱が頻発し、近いうちに乱世に突入する予感。

父は強くて尊敬できるが、この鑑定の能力で今のうちに有能な家臣を集めよう。

というわけで小さい頃から人材発掘にいそしんでいたら父が倒れ、同時に戦乱が本格的に迫り、貴族当主として戦争に参加しなければならなくなりました。

領民のみんなのためにこの乱世を勝ち抜くぞ、と決意して戦いに挑みます。

こんな話。

結構本格的に戦記してます、そして仲間集め、内政、成り上がり、このあたりが好きな人はハマることでしょう。

進みはゆっくりで、ペースで最強領地になるまで続くとなるとかなりの大作になる予感です、是非最後まで頑張って続けてほしい一作。

注意:漫画版は主人公の性格が120度ほど違います

マガジンポケットにてコミカライズされ、一躍話題の作品となりました、いやめでたい。

めでたい、が、主人公性格違いすぎない!?

エピソードがだいぶ深堀りされて原作からかなり補完されてるのはまあいいでしょう。

でも主人公の性格ガラッと変えるのはどうなのよ。

僕的には貴族っぽくズバッと命令するアルスが好きなのに

漫画版はすっごく下手にでて部下にお願いする有様。

小説版:「リーツ、私は魔法についてあまり詳しくない、教えてくれないか?」

漫画版:「あの…リーツさん、僕は魔法について詳しくないので、教えてくれませんか?」

もはや誰てめぇ状態。

これが天下の講談社編集のマーケティング戦略なのか、まあ実際売れてるみたいなんで正解なんだろうけど、

原作ファンとしては複雑……

漫画から原作に入った人はどうか驚かないでください、性格全然ちがうので。

キャラクター所感

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アルス 主人公 前世は30過ぎのおっさんなので落ち着きのある性格、でもあまり前世引きずってない様子でしっかりこの世界の貴族の子供として生きている。前世で歴史系SLGが好きだったからか、人の才能を数字で測ることができる才能をもっている、ただし自分の才能はわからない、一体主人公はどんな数値なのか考察するのも楽しい要素。

リーツ 家臣その1 全ての能力が信長のよう高かったが、マルカ人という迫害されている人種だったため冷遇され、路頭に迷ってたところを主人公に拾われた。能力は信長だが忠誠心は高く、内政に戦闘にとても頼りになる忠臣。

シャーロット 家臣その2 奴隷として売られていたが魔法に異常な才能があったため主人公に買われた少女。奴隷だが珍しく恋愛ヒロインではない。掴みどころのない性格で何考えてるかわからないが戦場ではメイン火力の魔女っ娘。

ロセル 家臣その3 おどおどした性格で家族にいじめられていたが、アルスがその圧倒的な知力を見抜き、引き抜いて将来の軍師として育成中。アルスの一歳年下なので学友として一緒に勉強する親友。最初はまだまだだが、だんだんと頭角を現していく成長が楽しみなキャラ。

リシア 婚約者 アルスの婚約者。政治力がめちゃくちゃ高いが野心もめちゃくちゃ高い。そのためアルスは最初警戒して……となかなかいいラブコメを展開してくれるヒロイン。人の感情がなんとなくわかる能力持ちでとてもお似合いだが、野心が高いのが今後どうなるか、アルスも読者もドキドキである。

序盤のメインキャラはこれくらい。

徐々に増えていくだろうけどまだ先が長いからか少しずつ増やしていく感じ。

敵も優秀で、よくありがちなバカすぎる貴族とかは出てこない。

転生貴族、鑑定スキルで成り上がる ~弱小領地を受け継いだので、優秀な人材を増やしていたら、最強領地になってた~

そんなわけで紹介してきました「転生貴族、鑑定スキルで成り上がる

現在2巻まで発売中

転生貴族、鑑定スキルで成り上がる

コミカライズもマガジンポケットで連載中

転生貴族、鑑定スキルで成り上がる~弱小領地を受け継いだので、優秀な人材を増やしていたら、最強領地になってた~ - 原作/未来人A 漫画/井上菜摘 キャラクター原案/jimmy / 【第1話】転生と鑑定 | マガポケ
転生し、弱小貴族として異世界を生きることになったアルス・ローベント。現代同様、異世界でも体力・知力ともに平凡だったが、“鑑定スキル”という人の潜在能力を知ることが出来るスキルを生まれつき所持していた。そしてアルスは、その“鑑定スキル”を使い...

一話は無料で読めます。

まんが王国なら各巻試し読みできます。

性格違いすぎるけどこれはこれで面白いから困る。

漫画版が週刊連載なのでどんどん進んで行くけど

原作のWeb版若干エタり気味なのが心配。

このペースだとすぐ追いついてしまうんじゃなかろうか。

まあそんな感じで「転生貴族、鑑定スキルで成り上がる」

おすすめです。

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